トレインスポッティング観れば、小さな悩みは吹き飛んじゃう
ゼロか百かの人生が良いから。
ゼロ百の精神で生きていきたい。
バランスの良い一日よりも、駆け抜けた一日の方が楽しい。
全ての物事に、目の前の細かなこと1つ1つに、全力で挑みたい。
全神経集中させて、余計なことは一切考えないで、駆け抜けたい。
そう思わせてくれる映画を見た。
「トレインスポッティング」
ご存知、ポン中役のユアンマクレガーが暴れまわる映画である。
今年トレインスポッティング2が公開されて、そんなに話題にならなかったやつ。
まだ2は観てないのだけれど、僕にとってトレインスポッティングは衝撃を受けた映画だった。
最初に観たのは高校生の時だ。
そもそもそれぐらいの歳、ヘロインなどに対する知識なんて皆無だ。
ドラッグがどんな種類があって、種類によってどういった作用なのかなんて、全然わからない。
そもそもドラッグをしている人なんて、映画の中でさえ観たことのないような年齢。
そんな年齢のとき、この映画で描かれるドラッグにハマった人々、きまってる人の描写は、かなりインパクトがあった。
舞台はスコットランドの片田舎。真面目に働くこともせず、盗みを働いてクスリ代を稼ぐような、社会的に底辺の人間として描かれる主人公。
物語はそんなドラッグにどっぷりハマったジャンキーが、友達と繰り広げるドタバタ劇なんだけれど、友達のキャラが濃い。
シックボーイはボンドマニア。007に陶酔している屁理屈野郎で、顔はかっこいいんだけど、クソ野郎感がバシバシ伝わってくる。
ベグビーは喧嘩オタクで、どこにいってもケンカをおっぱじめる。本当にこんなやついたら、友達としたらおもろいやろうけど、人としてはたまったもんじゃないなって思う。
この役者さんの名前忘れちゃったけど、大好きなんですよね。ブリティッシュ訛りがたまらねえ。
フルモンティの主役の人なんだけど、べつのえいがでは劇中に500回ぐらいFuckって言ってる。もう基本Fuckで会話してる。一単語で全ての感情を表現してる。
めっちゃかっこええんだよな。この人見るたび、あ!ベグビーだ!って思ってたなあ。
そして親友のスパッド。こいつは本当にいいやつ。そして演じてる役者さん、マジで天才だ。
もうスパッドにしか見えない。この人そのものがスパッドなんだなって。そうとしか思えない。
仕事の面接にクスリでキメてから行くシーンがあるんだけど、本当に笑っちゃうから。あー、こういうのあるよなーって。
実際にはないだろうけど、劇中というか、映画とかそういった創作物でしか出会えないようなキャラ。
すげー、演技すげー。それだけでも見る価値ある映画だと思う。
ドラッグは悲惨であり、やらない方が良いものだ。
しかしこの映画に終始流れているのは、ドラッグにハマったやつの悲壮感でもないし、お金がなくて人生に絶望している若者たちでもない。
こんなくだらない、不公平な世の中だけど、せっかくなんだから目一杯楽しもうぜ、全身全霊で駆けぬけようぜっていう、あくまでもポジティブな空気感。
そんな人をワクワクさせるような、走り出したくなるような疾走感。
そんなイメージが終始感じられる映画だ。
特に日本にはドラッグの情報が入って来ず、どういった副作用があって、どれぐらい危険かっていう知識が、なかなか広まっていない現状。
未だにケミカルなドラッグと大麻をごっちゃにしてる人も多いし、ドラッグについても、覚せい剤とコカインの違いもわからないだろう。
ドラッグを防ぎたいなら、知識が必要だ。知識は勉強しないと身につかない。
危険性をしっかりと理解するためにも、どういった感覚なのかというのも含めて、もっと世間に広まるような作品が出てくればいいな。
トレインスポッティングはダメよ、もうぶっ飛びすぎてるから。
もし何か悩み事があるなら、この映画を見るのが良い。
小さいことなんて気にせず、アクセル全開でぶっ飛ばそう。
ダメだったらまたやり直せばいい。
そう思わせてくれる映画だ。
これはヨウジホンダの映画百選に入る映画だ!(1個目)
現場からは以上です。